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IDCC22に参加しました

2022.07.29

2022年6月に開催されたIDCC(International Digital Curation Conference)に参加しました。前回に引き続きバーチャルイベントとして実施され、例年よりもやや小規模ながら4日間の開催となりました。RCOSからは筆者を含め8名が参加しましたので、簡単な紹介をしたいと思います。

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◆ 17th International Digital Curation Conference

日時:13-16 June 2022
Program:https://www.dcc.ac.uk/idcc22/programme
Twitter:https://twitter.com/hashtag/IDCC22
会議資料:https://zenodo.org/communities/idcc22/

今年のIDCCは"Reusability"をメイントピックとして開催され、"Preservation" 、"Communities" 、"Data and Publications" など12のサブテーマ別にセッションが立てられていました。
やや印象的だった点としては、サブテーマに "Tools and Models" や "automation" といった情報処理寄りのキーワードが現れてきており、発表も技術的な内容がちらほら見受けられた点です。参加者の関心事が、従来までのLibrary science/Archival scienceに留まらず、情報学的な側面にも広がってきているのかもしれません(たまたまかもしれませんが)。

昨年に引き続き、筆者はポスターセッションでの発表も行いました。前回発表時には来場者ブースを自分でカスタマイズしましたが、今年は会議プラットフォームが異なったこともあり、ブースのセッティングは不要になりました。
一方で、オンラインでのポスター発表ならではの仕掛けとして、事前に1分間の紹介音声をレコーディングすることになりました。なお、本番のポスター発表では合成音声で発表された方もおり、「その手があったか!」と新たな気づきを得たところです。

ちなみに、今年のBest poster賞はNISTEPの池内さんらでした。是非ご覧ください。
The State of Open Research Data in Japan: Behaviour towards data stewardship by Ui Ikeuchi, Yuki Omori, Kazuhiro Hayashi


もう一つ、前回に引き続きオンライン会議プラットフォームの使い勝手について触れたいと思います。
今回のプラットフォームは "Whova" が用いられており、前回の "JUNO" 同様に会議を有意義にするための様々な機能が用意されています。なかでも興味深い機能として、"Whova" を使った別のイベントでやり取りした人とのメッセージ履歴が閲覧できていました。類似のイベントで出会った方々との履歴を参照していくことができるため、オンライン上であっても人の繋がりをより実感でき、とても有用に感じます。
前回も書きましたが、是非こういったプラットフォームの活用が今後広まって欲しいところです。

(南山 泰之)