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学術機関

学内のさまざま情報資源の安全な保存・管理および、大学等の研究成果発信の場として、NII研究データ基盤(NII Research Data Cloud)の利用が可能です。本管理基盤(GakuNin RDM)は、昨今の情報セキュリティや研究データ10年保存ルールなどの時代の要請に確実に応えます。また公開基盤(WEKO3)と検索基盤(CiNii Research)は、大学で生産された学術資源をインターネット上で公開する効果的な手段で、大学からの研究発信に役立ちます。同時に、大学による、学内で生産された研究成果の把握に役立てることもできます。


研究不正を防止したい

GakuNin RDMは、第三者の時刻認証事業者のタイムスタンプを用いた証跡管理機能を持ち、システム中に保存されたデータがある時刻に存在したことを証明することができます。このことは、研究公正の観点で強力な機能となります。

研究成果の可視性を向上させたい

WEKO3(公開基盤)で公開される研究成果は、ウェブページとして公開されるだけでなく、機械処理による多様な手法を通じて公開されます。WEKO3では、機関リポジトリとして標準的なOAI-PMHやResourceSyncによるメタデータ提供、検索エンジンのために提供されるsitemap機能、Metaタグを利用したGoogle Scholar連携、加えてソーシャルサービス経由での公開にも対応しています。

研究成果を一定期間後に公開したい、特定機関にだけ公開したい

WEKO3(公開基盤)では、指定した期日に研究成果を自動的に公開する機能(エンバーゴ機能)を有しています。研究成果を登録した時点では、大学等の機関内での共有にとどめ、1年後に一般公開するといった公開手法を選択することができます。また、特定のIPアドレス空間に対してのみ、研究成果を公開するといった対応も可能です。

独自メタデータ形式で研究成果を管理、公開したい

WEKO3(公開基盤)では、学術機関等の研究成果をアイテムという単位で管理、公開します。そのアイテムのメタデータを表現したのがアイテムタイプであり、利用機関による自由なカスタマイズが可能です。また、カスタマイズしたアイテムタイプを特定のXMLスキーマに対応付けすることで、当該XMLスキーマによるメタデータ出力が可能になります。

研究成果の再現性を担保したい

研究者は、論文として発表した成果の信頼性を担保するために、根拠となるデータを公開することが求められています。しかし、データを処理したプログラムも一緒に公開しなければ、他の研究者が成果を再現することはできません。NII RDCのデータ解析機能を使えば、データ処理に用いたプログラムとその実行環境をパッケージ化し、論文とデータに紐付けて、誰でも再現可能な形で公開することができます。

データ分析を共同研究者と分担したい

プログラムを開発・実行するにはハードウェアとミドルウェアを含む実行環境を適切に構築しなければなりませんが、これは多くの研究者にとってハードルの高い作業です。NII RDCのデータ解析機能を使えば、一度構築した実行環境をパッケージ化してGakuNin RDMに保存し、共同研究者や学生が同じ実行環境をワンクリックで再構築することができます。

支援者として学びたい

「研究データ管理サービスの設計と実践」では、研究データ管理の支援を行うために必要な知識を学ぶことができます。
研究データには、どのように生成され、保存され最終的に再利用されていくのかといったライフサイクルがあります。この講座では、研究データのライフサイクルに沿った形で、サービス設計や研究前の支援、研究中の支援、研究後の支援、そして日常的な支援について学びます。

研究者として学びたい

「研究者のための研究データマネジメント」では、大学や研究機関等に所属する研究者が、研究データ管理の各場面に応じて必要な知識を学ぶことができます。また、教材はテーマ別に分割されており、求める知識を効率的に得られるよう工夫されています。

自機関受講者の学習を促進・管理したい

学認LMSは、学認フェデレーションと連携したログイン情報をもとに、所属機関ごとの受講者の受講状況を機関担当者に閲覧いただくことを実現しています。これにより、機関担当者が行う計画的な受講管理を支援し、受講者の属性に応じた効率的な教材提供、教材評価を行うための基礎データを提供します。

所属研究者の研究データ管理状況をモニタリングしたい

データガバナンスを実現するには、学術機関が継続的に所属研究者の研究データ管理状況をモニタリングし、組織内の資産としてどのような研究データが生成され、管理され、公開され、再利用されているかを把握する必要があります。こうした作業を人手により確認する作業は、機関にとっても研究者にとっても多大な負担になります。そこで、データガバナンス基盤は研究データ環境から半自動的に研究データ情報を収集し、統計情報の生成やレポートの生成を支援することを目指します。

人文学社会科学データを利活用したい

研究者が人文社会科学の研究データを利活用するためには、研究データを公開している機関を調べ、各機関のリポジトリでニーズにあった研究データを検索する必要があります。各機関の研究データを一元的に検索する環境として、人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進事業の委託のもと人文学・社会科学総合データカタログ(JDCat)を開発しております

条件を満たした利用者にのみ研究コンテンツを提供したい

研究データの中には公開による共有が望ましくないコンテンツがあります。医学や社会科学の分野では、調査対象者のプライバシ保護の観点から研究データを誰でもアクセスできるようには公開せず、条件を満たした利用者にのみデータを提供しています。このような研究コンテンツの提供のことは制限公開/制限共有とよばれ、世界の研究データリポジトリの4割以上がこのようなコンテンツ提供に対応しています。