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オープンサイエンス政策動向


国内政策動向

日本におけるオープンサイエンスに関わる政策は、2013年のG8科学大臣会合における研究データのオープン化に関する共同声明への調印を機に、国内の主要な政策文書や日本学術会議の報告書において提言、推進されています。

なお、「オープンサイエンス」という用語は用いられていませんが、研究の国際発信や学術雑誌の高騰への対策から進められる「学術論文のオープンアクセス」の推進や、研究公正の観点から進められる「研究データの長期保存」は、オープンサイエンスに包含される、密接に関係する政策です。

2013年6月 G8科学大臣会合における研究データのオープン化を確約する共同声明 ⇒ 日本調印
2015年3月 内閣府 「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」報告書
⇒ 2015年度以降はフォローアップ検討会を実施
2016年1月 第5期科学技術基本計画 ⇒知の基盤の強化向けてオープンサイエンスを推進
2016年2月 科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会 「学術情報のオープン化の推進について(審議まとめ)」
2016年5月 G7茨城・つくば科学技術大臣会合 つくばコミュニケ(共同声明)
2016年7月 日本学術会議 オープンサイエンスの取組に関する検討委員会
「オープンイノベーションに資するオープンサイエンスのあり方に関する提言」
2017年3月 日本学術振興協会 「独立行政法人日本学術振興会の事業における論文のオープンアクセス化に関する実施方針」
2017年4月 科学技術振興機構 「オープンサイエンス促進に向けた研究成果の取扱いに関するJSTの基本方針」
2017年6月 科学技術イノベーション総合戦略2017 「オープンサイエンスの推進」
2018年6月 内閣府 「統合イノベーション戦略」
2018年6月 日本経済再生本部 「未来投資戦略2018 -『Society5.0』『データ駆動型社会』への変革 -」
2018年6月 内閣府 「国立研究開発法人におけるデータポリシー策定のためのガイドライン」
2021年3月 内閣府 「第6期科学技術・イノベーション基本計画」
⇒ 機関リポジトリを有する全ての⼤学・⼤学共同利⽤機関法⼈・国⽴研究開発法⼈において、2025 年までに、データポリシーの策定率が 100%になる。
⇒ 公募型の研究資⾦の新規公募分において、2023 年度までに、データマネジメントプラン(DMP)及びこれと連動したメタデータの付与を⾏う仕組みの導⼊率が 100%になる。
2021年4月 統合イノベーション戦略推進会議 「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」


海外政策動向

海外において「オープンサイエンス」という用語を用いて政策展開をしているのは主にEUと欧州諸国で、2014年の 'Science 2.0' に関するパブリックコメントの募集(パブコメの結果 'Open Science' と名称変更)と2015年のOECDからの報告書以来、関連の政策が矢継ぎ早に打ち出されています。

しかしオープンサイエンス政策の淵源となる、公的研究資金を得た研究活動による研究データの共有や、競争的研究資金応募時の研究管理計画(DMP, data management plan)の提出要求に関わる政策は、すでに2003年ごろから各国で打ち出されています。

2003年3月 NIH, "Data Sharing Policy and Implementation Guidance"
2004年1月 OECD科学技術大臣会合, "Declaration on Access to Research Data from Public Funding"
2006年4月 オーストラリア政府 e-Research Coordinating Committee, "An Australian e-Research Strategy and Implementation Framework"
2007年 OECD, "OECD Principles and Guidelines for Access to Research Data from Public Funding"
2009年7月 EUROHORCs and ESF, "EUROHORCs and ESF Vision on a Globally Competitive era and their Road Map for Actions"
― Vision 8: Open access to the output of publicly funded research and permanent access to primary quality-assured
research data
2010年6月 ドイツ学術機関アライアンス(Allianz der deutschen Wissenschaftsorganisationen),
"研究データの取扱に関する基本方針(Grundsätze zum Umgang mit Forschungsdaten)"
2011年1月 NSF, "Data Management Plan Requirements"
2012年4月 RCUK, "Common Principles on Data Policy"
2012年6月 Royal Society, "Science as an open enterprise"
2013年2月 US-OSTP (Office of Science and Technology Policy),
"Expanding Public Access to the Results of Federally Funded Research"
2013年6月 G8 Science Ministers Statement ― 3) Open Scientific Research Data, 4) Expanding Access to Scientific Research Results
2014年5月 ドイツ学長協会(HRK), "研究データ管理のポジショニング ― 戦略的リーダーシップに向けての大学執行部への挑戦
Positionen Management von Forschungsdaten - eine zentrale strategische Herausforderung für Hochschulleitungen)"
2014年9月 EU, "Consultation on 'Science 2.0': Science in Transition"
2015年2月 NIH, "Plan for Increasing Access to Scientific Publications and Digital Scientific Data from NIH Funded Scientific
Research"
2015年7月 US, "Fair Access to Science and Technology Research (FASTR) Act"
2015年8月 OECD, "Making Open Science a Reality"
2015年9月 ドイツ学術振興会(DFG), "研究データの取扱に関するガイドライン(Leitlinien zum Umgang mit Forschungsdaten)"
2015年12月 Science International, "Open Data in a Big Data World"(4つの国際学術団体からの共同声明)
2016年3月 CNRS White Paper, "Open Science in a Digital Republic"
2016年4月 EU, "Amsterdam Call for Action on Open Science"
2016年5月 EU, "Open Innovation, Open Science, Open to the World"
2016年6月 EU, "Realising the European Open Science Cloud: first report and recommendations"
2016年7月 G7茨城・つくば科学技術大臣会合 つくばコミュニケ ― 6) Open Science ‐ Entering into a New Era for Science
2016年7月 EU, "H2020 Programme: Guidelines on FAIR Data Management in Horizon 2020"
2016年7月 RCUK, "Concordat on Open Research Data"
2016年12月 オーストラリア, "Research Infrastructure Review"
2017年1月 オランダ, "National Plan Open Science"
2017年5月 オーストラリア, "2016 National Research Infrastructure Roadmap"
2017年6月 UK Open Research Data Taskforce with Michael Jubb, "Research Data Infrastructures in the UK (Landscape Report)"
2017年10月 EU, "EOSC Declaration"