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アフリカ遠征記

RCOSのメインミッションは、日本の研究者に使って頂く研究データ基盤を構築することですが、国内向けの活動だけではなく、国際的な活動も積極的に取り組んでいます。

2019年3月18日のニュースでもお知らせしていましたが、西・中央アフリカ研究教育ネットワーク(WACREN)と呼ばれる機関とは、我々のプロダクトをアフリカ諸国でも使って頂くための連携を始めています。
綿密な計画を経て、このたび2020年1月下旬にナイジェリアのラゴスとアブジャを訪問し、現地のメンバーが具体的にサービスを作っていくためのキックオフとなる、大小さまざまな会議を重ねてきました。

日本にはJAIRO Cloudという機関リポジトリのクラウドサービスがありますが、同様のサービスをWACRENがアフリカ諸国に提供すべく準備を進めています。
JAIRO Cloud自体は、ウェブサービスでありシステムです。しかし、システムをコピーするだけでサービスが提供できるわけではありません。安定的にサービスを運用する技術獲得、サービスを利用する図書館コミュニティの構築、初期的な予算措置と長期運用のためのビジネスモデルの構築など、長年の取り組みの中で複雑な課題を解決しながら、今のJAIRO Cloudに至っています。ノウハウの塊です。

これら全ての情報を、異なるステークホルダーと共有することが望まれるわけですから、技術者集団のWACRENと会議をもつだけでは許してもらえません。相手も本気です。図書館コミュニティとのユーザカンファレンス、大学経営層との会議、政治家との会議など、食事をとる暇もないくらいありとあらゆることをやってきました。
ただ、不慣れな環境でどんなにしんどくても、全てのエンジョイするのがRCOSのモットーです。写真からも、我々の活動が心から受け入れられている様子が伝われるのではないかと思います。

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一つ一つは地道な活動ですが、こうしたガチの国際連携を通じて若手研究者はどんどん伸びていくし、世界のRCOSへとステップを踏んでいっていることを実感します。こんな楽しいことはないですね。
この勢いで、次回はアジア編をお送りいたします。

(山地 一禎)