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eResearch Australasia 2018 参加報告

2018.10.29

10月中旬、オーストラリア メルボルンで開催されたeResearch Australasia 2018に参加してきました。
Australasia というのはオーストラリアやニュージーランド及びその周辺国をさす名称で、その辺りで研究者を情報通信技術によって支援している人達が集まる会議です。2007年から開かれており今年で12回目となりますが、最近は研究データやHPC、デジタルインフラといった話題が多く、オープンサイエンスと関係の深い会議となっています。

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私からは、National Programs & Partnershipsというセッションで検索基盤の現状について話しました。日本からの参加者は私一人だったかとおもいますが、主にオーストラリアでの研究データの現状を知ることができたので大変有意義でした。
個人的に一番面白かったのはALA (Atlas for Living Australia)の各種発表です。ALAはオーストラリアの生物多様性データを扱っている機関ですが、最近ダウンロード毎にDOIをふるようになったそうです。
この話を聞いたときは半信半疑だったので実際に試してみましたが、本当にそうなっていました。https://doi.org/10.26197/5bd66ced6e513が作ってみたDOIです。なお、日々生成されているDOIはALA DOI recordsから見ることができます。
他にもResearch Graphを用いてORCIDやDOI等を補完する試み等、参考になる取り組みが紹介されていました。

また、会議のスタイルとして面白かったのは、ポスターセッションの半分がePosterセッションとなっていたことです。ポスターはA0紙を抱えて持っていくのがある種様式美だと私も考えてしまっていましたが、それも時代で変わっていくのだなと思いました。

(加藤 文彦)