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米国大学キャンパスにおける白人至上主義者の活動活発化

2018.02.09
言論の自由

Anti-Defamation League(ADL, 名誉毀損防止同盟)が公表したレポートによると、米国大学キャンパスにおける白人至上主義者の活動が2016年から活発化し、2017年には3倍以上のインシデントが発生しました。

2016年秋の41件に対して、2017年秋には147件のインシデントが報告されています。全体では346件のインシデントが報告されており、うち333件はトランプ現大統領の選挙当選後に起きています。

ここでインシデントとは、大学キャンパスにおけるビラ、シール、バナー、ポスターの配布や掲示を指します。
これらは、黒人や移民批判、欧米文化やナチスの礼賛をしています。無害に見えるものもあれば、特定のグループへの敵対感情を煽るものもあります。

多くの場合、これらは大学関係者以外の者により、なされていると考えられています。
ADLのCEOであるGreenblatt氏によると、白人至上主義者はこれまでにないほど、大学キャンパスをターゲットしているそうです。若い人材をリクルートする絶好の場と見られているためです。
これに対して大学キャンパスにいる教員や学生は、こうした扇動的なビラ等に、気分を害されています。

昨年、インシデントがないで済んだ州は、アラスカ、ハワイ、ルイジアナ、メイン、ニューハンプシャー、西バージニアです。機関別のインシデント数については、公表されませんでした。

[Inside Higher Ed] (2018.2.1)
Surge in Campus Propaganda From White Supremacists

[Chronicle of Higher Education] (2018.2.1)
'White Supremacists Are Targeting College Campuses Like Never Before'

こうした大学キャンパスにおける白人至上主義者の活動、大学関係者とは無関係な人達によって多くはなされているのですね。

一方、こうした白人至上主義者がスピーカーとなる講演会が大学キャンパスで開催される場合などにおいては、暴動等が起きた場合の対策のために、多額の警備費が発生しています。たとえばカリフォルニア大学バークレー校では、毎年20万ドルの予算をこうした抗議活動対策のために計上し、しかし2017年には89.4万ドルも必要とされました。

[Chronicle of Higher Education] (2017.4.27)
The Costs of the Campus Speech Wars Are Piling Up for the Police

こうした事情からワシントン大学(シアトル)では、こうした警備費の一部を活動を行うグループに課しても良い規則を設けました。
しかし、今週末予定されている、問題ある保守派のスピーカーのラリーを主催する同大学のCollege Republicansに対して1.7万ドルを警備費として支払うことを請求したところ、現在逆に、こうした警備費を請求するのは言論の自由の妨げとなり、不当であると、このグループに訴えられています。

なんとも大変ですね・・・・。大学執行部の方々の苦労がしのばれます。

[Chronicle of Higher Education] (2018.2.7)
Security Costs Loom Larger in Campus Free-Speech Fights. A Lawsuit Shows Why.

船守美穂