日本語
  • TOP
  • RCOS日誌
  • RCOSメンバーよりごあいさつ:横山重俊

RCOSメンバーよりごあいさつ:横山重俊

2021.05.14

はじめまして。
2021年4月よりオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)に着任しました横山重俊と申します。RCOSでは、研究データの管理基盤 データガバナンス機能に関する研究開発に従事して参ります。過去の自己紹介はResearchmapに譲るとして、ここでは未来の自己紹介を書かせてください。書いてみたいので!

20210514-1.png

写真は自宅近所の遊歩道内にある通称「東西南北」という場所です。散歩でここを通った時に、子供達がこの格子状通路の上でよく追いかけごっこをしているのを見かけます。
そんなある日、ビビッとひらめきました。「この環境を実験数学の環境にして日常的に使ってみたら面白くない?」

最近ちまたでは、ICT教育やプログラミング教育についての話が盛り上がっていたり、実際に近所の小学生に端末が配布されたり、この業界にいる身としては喜ぶべき状況になっているのだと思います。ただ、素直に喜べていないです。「何か違うな〜。」という違和感。自分が小学生だったら本当に嬉しいかな〜? コンピュータ内の世界だけの経験だと体感が弱いですよね。脳は出力系の器官である、という言われ方がするように、ICTで入力をだけを増やしても上滑り。

で、さっきのひらめきなのですけれど、算数・数学を体で感じる「実験数学」をどんどんやってみたい、それにこの場所が使える、というものでした。具体的に説明すると、あの格子状の通路で西の角から東の角まで行く最短経路の数は? のような問題を自分で走って数えるのです。つまり、西の角から東の角まで行く最短経路の数を自分で走って数えてみるのです。その中で途中の場所までの行き方の数と求めたい数との関係や、自分が縦(北東方向)や横(南東方向)に進むタイミングと経路の数の関係など身体で覚えてもらうのです。

身体で覚えて納得してしまうまで、これを繰り返して、途中友達とも話をしてもらいます。身体で覚えてみんなで納得できたら、しめたもの。この段階を経た後、ICTの強みであるアーグメンテーション、拡張性を使います。つまり、さっき体を使ってもらった格子状の通路がサイズ3のものだとするとサイズ4以上のものについてコンピュータ上で問題を解いてもらうんです。もっと大きなサイズのものでもへっちゃら。2次元格子に飽きたら3次元もやってみましょう。

ということで未来の自己紹介としては、こういう実験数学を近所で展開する変なおじさん、でした。

(横山 重俊)