日本語
  • TOP
  • RCOS日誌
  • RCOSメンバーよりごあいさつ:芹田具子

RCOSメンバーよりごあいさつ:芹田具子

2023.11.10

2023年10月より事務局メンバーとして着任しました。どうぞよろしくお願いいたします。

先日、我が家の洗濯機が故障してしまいました。1日1回の使用として7年が寿命らしく、ちょうど7年越えたところ、ついに寿命が来たかと諦めの境地でしたが、今の洗濯機は非常に値上がりしていてびっくりするという話を耳にし、慌てて某家電ECサイトで調べてみました。確かに同機種の後継機が7年前より10万円も高く、にもかかわらず購入人気第1位。使い勝手が良く故障も少ない優等生だったので、さもありなんと思うものの、半導体問題や資源高で最近高騰しているとはいえ、20万を遥かに超える価格に怯み、まずは修理にチャレンジしてみることにしました。
家電に限らずメーカーの相談窓口や修理受付は、大概電話がオペレーターに繋がるまでに相当の時間を要するのがお約束。繋がった後も修理担当者との日程調整にタイムラグあり、実際の修理は相当先になることが通例なので、しばらく洗濯機使えないなぁと鬱々とした気分でかけてみると、程なくオペレーターが電話口に出てきました。ラッキーと思ったのも束の間、その一方的な口調からすぐさま自動音声と気づいたのですが、それはそれはfluentlyでいわゆる電子的に作ったものとは違う、明らかにAIの仕事と察します。ガイダンスに従い、都度こちらの回答を電話口で伝え、その内容を判断していくAIオペレーターさん(推定30歳男性)。

AI「修理が必要な内容を回答してください。たとえば給水できない、などです。それではどうぞ(すらすら~)」
私「給水できない(棒読み)」
AI「修理が必要な内容は給水できない、ですね。よろしければ1を間違っている場合は2を押してください(ペラペラ~)」

......といった塩梅で、確認作業は自動音声回答にありがちな丁寧過ぎる面はあるものの、AIさんがリアルな人間となんら遜色ない淀みない口調なので、ストレスを感じることもなく修理来訪日時まで一気に確定。ここまでおよそ5分程度。しかも依頼日の翌日に出張修理の予約がとれるとは、電話前には想像もしていない世界線。自動音声回答のこれまでの常識を覆す、AIさんの "いい仕事" に心の底から酔いしれました。

オープンサイエンスの意味するところをよく理解できていないままに着任した私ですが、AIさんの働きぶりもまた、オープンサイエンスがもたらす成果なのでしょう。社会生活の様々な課題を解決する可能性に、末端ながら貢献していくことができればと思います。

2023110-1.jpg

今年の6月に訪れた岩手、秋田の県境 "八幡平" にある「ドラゴンアイ」。自然の造作で1年のうちわずかな期間だけドラゴンのアイ(目)を作り出します。最終形は瞳の中心が溶けて開眼するオープンアイの状態です。

(芹田 具子)