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JOSS2023報告:多様化する学術情報を見つける(Find&Discover)ための環境

報告3:多様化する学術情報を見つける(Find&Discover)ための環境

2023年6月23日に、「多様化する学術情報を見つける (Find&Discover)ための環境」との題目で、検索基盤を中心とした学術情報発見に関するセッションを開催しました。
はじめにRCOSより学術情報発見の潮流と、現在のCiNii Researchで可能な発見のプロセス、そして今後の課題について報告がなされました。
次にRCOSの西岡千文助教より、CiNii Researchの新たな機能としての、ダッシュボードモニタや検索範囲の拡張について研究開発が実施されていることが示されました。
続いて、同志社大学の佐藤翔准教授より、CiNii Researchのユーザ属性の確認と将来像についてのコメントが出されました。
そして最後に国立研究開発法人科学技術振興機構 NBDC事業推進部の井手隆広研究員より、生命科学分野における情報公開と発見のプロセスについて、NBDCのサービスを中心とした解説が行われました。

登壇者同士の議論では、FAIR原則のFで示されるような基盤に要求されるFindabilityの要件は、既にどこでも満たされているため、次のステップとして、「ユーザが日々の研究活動で見つけたい情報は何であり、学術基盤が何を実装していくべきか」が一つの焦点となりました。例としてはプレプリント等の査読前の文書や各種技術文書、オープン化された査読のためのスペースや、分野ごとに特化したスキーマの最新情報等が挙げられました。
検索基盤としては、発見性に関する意識のアップデートと、ユーザの需要を絶えずキャッチすることが肝要であることが示されました。

(大波 純一)