1年間で取り組んだ開発改善
昨年度より公開基盤チームとしてWEKO3開発業務に携わり始めた大岡です。この1年間、多くの未経験な領域を目にし、多くの刺激を受けながら経験値を積み重ねる日々を送ってまいりました。本稿では、この1年の振り返りとして、品質向上と効率化を目指した取り組みについて報告いたします。
・ アジャイル開発手法による不具合修正対応
昨年度の不具合修正対応では、アジャイル開発手法、特にスクラム開発を採用しました。この手法を選択した理由として、修正対応が比較的小規模かつ短期間で完結すること、また毎日開催されるミーティングを通じて仕様確認や変更への迅速な対応、問題解決が可能であり、開発メンバー間の情報共有を活発化できる点が挙げられます。
対して、スクラム開発を進める中で課題として浮上したのが、メンバー間のスキルや経験の差によりスケジュール遵守が難しくなる点です。この課題を解決するため、小規模な開発であっても前半の設計からテスト仕様、後半のコーディング、単体テストで分けて、開発者を変更することでより開発者間で分担し、相互レビューを行う形を取りました。この取り組みにより、属人的な設計や開発の傾向を減らし、スキル差の平準化を図っています。
・ リリース期間短縮への取り組み
もう一つの重要な取り組みとして、リリース期間の短縮があります。この活動では、リリース時に停止時間に影響を与えるデータマイグレーションを必要としない、比較的軽度であるものの、問い合わせが多く効果が大きいと予想される修正をなるべく短期間でリリースすることを目指しました。短期間でのリリースを繰り返すことで、着実に不具合を減らし、システムの信頼性向上に繋げる努力を続けて行きます。
以上、これらの活動は革新的な施策ではなく、従来から実施されてきた取り組みをさらに改善していくものです。しかしながら、WEKO3の信頼性向上という目標を達成するためには地道な改善を積み重ねることが不可欠と考えております。
今後も、公開基盤チームとして、システムの品質向上と効率化を目指し、愚直に取り組んで参ります。
NIIに入ってのさらに楽しんでおりますこととして、江戸城周辺の散歩があります。桜がきれいに咲く春や気候が良いときに時々歩いております。


事務所から見える江戸城清水門にかかる橋とそこからの武道館をバックに桜の写真です。
(大岡 雅志)
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