第2回研究データエコシステム中国四国コンソーシアムシンポジウム開催報告
2025年3月13日、広島大学東千田キャンパス未来創生センターにて「第2回研究データエコシステム中国四国コンソーシアムシンポジウム」が開催されました。第1部はハイブリッド形式、第2部はオンサイトのみで行われました。
本シンポジウムでは、即時オープンアクセス化への対応をテーマに、最新の動向や具体的な取り組みについて情報共有や議論が行われました。オープンアクセスは研究成果を広く共有し、学術コミュニティ全体の発展を促進するための重要な手段です。しかし、その実現には多くの課題が伴い、ベストプラクティスはまだ手探りの状況です。そこで、各大学の取り組み状況や課題と解決策のヒントを探る機会が提供されました。
このシンポジウムには全国から200名近い申込みがあり、当日参加はオンサイト79名、オンライン視聴89名と非常に多くの方にご参加いただけました。
広島大学の西村浩二副学長(情報担当)から、開催の挨拶や本シンポジウムの主旨などが説明されました。NIIからは学術基盤推進部学術コンテンツ課の末田真樹子係長が「オープンアクセス加速化事業におけるNIIからの支援」について説明し、続いて鳥取大学情報戦略機構の大森幹之教授より「GakuNin RDMの利活用について」、山陽小野田市立山口東京理科大学の塩満典子学長補佐・特任教授より「山口東京理科大学におけるオープンアクセス加速化対応について」、最後に西村浩二先生より「広島大学におけるオープンアクセス加速化対応について」説明が行われました。
第2部は「まずは、オープンアクセス加速化を進めるにあたり、これが原因で上手くいかないのではないかと心に思う事柄について出し合おう!」というテーマで、西村先生と国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センターの林正治特任准教授が進行役を務め、現地参加者のみのクローズドな環境で行われました。オンサイトで参加くださった機関の方々からそれぞれの研究データ管理の取り組み状況について説明いただき、共通の課題や個別の課題について共有されました。これからどのような活動が課題解決に有用なのかの議論が進められましたが、時間の制約もあり、今後は中国四国コンソーシアムで引き続き議論していくことが確認されました。
第2部の最後には、論文検索システムハンズオンが開催され、AI技術を用いて効率的に研究データ管理業務を進める新しい取り組みを参加者と共に実施しました。
国立情報学研究所と広島大学は、研究データエコシステム中国四国地区コンソーシアムの発展に向けて、引き続き協力していきます。これからもどうぞご期待ください。
(平原 孝明)
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