It's time to MAKE DATA COUNT together
Make data countという集まりがあるんです。2024年のサミットが、9月5〜6日にロンドンで開催されました。
最近はちょっと勉強不足なせいか、この団体の存在すらも知らなかったのですが、アドバイザリーグループのメンバーに誘われて参加してきました。データの評価を向上させることを目的としており、去年の米国のワシントンDCに続き2回目の開催です。
今はまだDataCite主体の団体のようなもので、メンバー的には米国寄りではありますが、これからもっと国際性を増していくことでしょう。Data Citation Corpusというデータリソースを構築しており、これがWellcome Trustから資金を得ていることもあり、今回の集会はEustonのWellcome Trustのビルで開催されました。
こういう団体と関わるときは、人的、思想的な背景を把握するのが大切です。それを理解して話を聞くのとそうでないのとでは、情報の解釈のレベルが断然変わってきます。あー、だからそこが気になるのね、的な気付きがあります。印象に引きずられ過ぎるのは良くないですが、最後はヒトとヒトとの関係に繋がっていくので、誤差の範囲には収まります。
今回のサミットのプログラムでは、データの評価に関する研究分野や大学、研究資金提供機関でのユースケースが、主として共有されていました。
パネル形式での議論が続くのですが、そこでの悩みや課題は、データの評価が進んでいない日本からの参加者が聞いても、理解可能な範囲のものです。大きな違いは、それを議論しているということです。たとえば、公的資金提供機関の戦略担当の方が、プロジェクトの申請や成果の評価のために、データの評価をどのように組み込んでいくべきかを真剣に考え、議論しています。
まだ試行錯誤の段階で、明確な方法があるわけではありません。それでも変化に取り組んでいること自体が、我々との大きな違いです。とてもうらやましく感じます。
DMPの扱いですら、知らない振りをしている感がある日本です。どうすれば、日本にもこの変化を伝えることができるのかと、サミットの期間中考えていました。
我々は政治屋ではなく技術屋ですから、まずは、Data Citation Corpusに関わるのが正攻法かな、というのが今回の結論です。
Make Data Countのディレクターとも相談しながら、まずは日本のデータをコーパスに組み込むことを考えることにしました。我々のデータから見えることは、現時点ではゼロに等しいかも知れませんが、こうした世界のうねりに早い段階から身を投じていくことが大切です。
次回は、このサミットに日本から報告ができるように、画策したいと思っております。
(山地 一禎)
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