RCOSメンバーよりごあいさつ:荒井久美子
はじめまして。今年の5月からRCOSのメンバーとなり、はや4カ月が経ちました。
コロナ感染拡大の状況の中、オフィスに出向くこと自体が少なく、いまだに RCOSの皆さんお一人お一人にはなかなかリアルでお会いすることが叶わずにいます。
はじめのうちは慣れないリモート会議や苦手なPC周りの設定など、不安ばかりがありました。
ただ、そういった中でも、業務を通じてRCOSの皆さんのオープンサイエンスへの取り組みとその熱意に触れ、あらためて自分がこのRCOSのメンバーとして、微力ではあるけれども何か貢献が出来るよう努力をしていきたいと思っているところです。
さて、少し前には東京オリンピックについての感想を著されたメンバーがいらっしゃいましたが、私は東京パラリンピックについて少し触れたいと思います。
オリンピック同様、危ぶまれていたパラリンピックの開催ではありましたが、「開催されて良かった!」と思った人の割合は実はとても多かったのではないかと思っています。
開会式も閉会式も、その幻想的な演出における個々の表現者のパフォーマンスが素晴らしかったのと、東京オリパラのテーマの一つである「多様性と調和」というメッセージがより際立って表現されていて、むしろオリンピックの開会式・閉会式よりも印象に残りました。
実際の競技についても、選手の皆さんそれぞれが本当に難しい環境の中で努力をされてきたのだなということがテレビ画面から伝わってきて、もらい泣きの場面もありました。
中でも特に私の心を強く打ったのは「ボッチャ」という競技の「火の玉ジャパン」の快挙です。
自己紹介を兼ねて書きますと、私は自分の住むエリアでスポーツ関連のボランティアに携わっており、特に「ボッチャ」の普及活動をしています。
ボッチャの公式審判資格を取得し、地元地域でのボッチャ大会の運営や講習会などに携わっています。
ボッチャというスポーツは元々障害者のために作られたもので、カーリングに似たスポーツですが、的となるジャックボールが動くという点で戦略を必要とする奥深いスポーツでもあります。
BC3という一番障害が重い選手のクラスにおいては、障害によって投げることも、ボールを放つ事も儘ならない選手が、その目の動きだけでスポーツアシスタントとともに実施できるスポーツなのです。
最近では健常者もが楽しめるレクリエーションボッチャとして、高齢者や子供の愛好者も増え、企業の研修などにも取り入れられているそうです。
今回の東京パラリンピックにおけるBC2の杉村選手による個人の金メダル、BC3混合ペアによる銀メダル、BC1・BC2の混合チームによる銅メダルの活躍は、ボッチャの今後の可能性を広げた本当に大きな一歩となったはずです。
普及活動をする我々にとっても、それはとても嬉しいことで、今後の励みとなりました。
ボッチャに限らず、いかなる生きる環境にあっても人間にとって輝ける場所があるということは本当に素晴らしいことだと思います。
人々にたくさんの希望を与えてくれた、東京パラリンピックの開催にまつわるすべてに感謝したい気持ちです。
(荒井 久美子)
- カテゴリ別
- RCOS運営
- イベント報告
- オープンサイエンスの動向
- 活動報告
- 記事一覧へ戻る