研究者
管理基盤(GakuNin RDM)は研究活動を行う際の、さまざまなファイル管理の場としてご利用ください。自動でバージョン管理がされ、また共同研究者等のアクセスコントロールが可能となっています。ファイルは本管理基盤を通して、大学の用意するストレージに長期に保存され、データの散逸を防ぐことが可能となります。ファイルの変更履歴も残るため、研究証跡の記録にも役立ちます。
一つの研究テーマが終了したら、ファイルを簡単に公開基盤(WEKO3)に移し、研究論文や研究データの公開が可能です。学術雑誌から、論文の裏付けデータ等の公開が要求されている場合などにご利用ください。研究論文は、学術雑誌側のエンバーゴ期間を経たら、公開基盤(WEKO3)を通じてオープンアクセスにし、多くの人に読んでもらいましょう。同時に検索基盤(CiNii Research)を通じて、自身でもさまざまな学術資源を検索し、研究の着想を得るのに利用しましょう。
なお本NII研究データ基盤(NII Research Data Cloud)の運用は大学等により異なりますので、利用方法などはご所属の情報基盤センター等にご確認ください。
研究者の研究スタイルを変革したい
GakuNin RDMは、組織を越えた複数の研究者と迅速に研究データの管理・共有ができるため、個々の研究活動だけでなく、共同研究のハブとして、多様な規模や分野の研究プロジェクトにも柔軟に活用することができます。また、研究者がよく利用するクラウドストレージや外部ツールとも連携できる高い拡張性を備えています。
研究成果の可視性を向上させたい
WEKO3(公開基盤)で公開される研究成果は、ウェブページとして公開されるだけでなく、機械処理による多様な手法を通じて公開されます。WEKO3では、機関リポジトリとして標準的なOAI-PMHやResourceSyncによるメタデータ提供、検索エンジンのために提供されるsitemap機能、Metaタグを利用したGoogle Scholar連携、加えてソーシャルサービス経由での公開にも対応しています。
研究成果を一定期間後に公開したい、特定機関にだけ公開したい
WEKO3(公開基盤)では、指定した期日に研究成果を自動的に公開する機能(エンバーゴ機能)を有しています。研究成果を登録した時点では、大学等の機関内での共有にとどめ、1年後に一般公開するといった公開手法を選択することができます。また、特定のIPアドレス空間に対してのみ、研究成果を公開するといった対応も可能です。
独自メタデータ形式で研究成果を管理、公開したい
WEKO3(公開基盤)では、学術機関等の研究成果をアイテムという単位で管理、公開します。そのアイテムのメタデータを表現したのがアイテムタイプであり、利用機関による自由なカスタマイズが可能です。また、カスタマイズしたアイテムタイプを特定のXMLスキーマに対応付けすることで、当該XMLスキーマによるメタデータ出力が可能になります。
学術情報を発見し研究に利用したい
近年のオープンサイエンスの考え方では、研究データが再利用されることにより、新たな軸での研究の進展が期待されています。短期間に膨大な量のデータが生み出され、データ駆動型の研究も続々と成果を出しています。より多くの研究データを解析できる環境を生み出すことが、このような学問の発展に寄与すると考えられています。
研究成果の再現性を担保したい
研究者は、論文として発表した成果の信頼性を担保するために、根拠となるデータを公開することが求められています。しかし、データを処理したプログラムも一緒に公開しなければ、他の研究者が成果を再現することはできません。NII RDCのデータ解析機能を使えば、データ処理に用いたプログラムとその実行環境をパッケージ化し、論文とデータに紐付けて、誰でも再現可能な形で公開することができます。
データ分析を共同研究者と分担したい
プログラムを開発・実行するにはハードウェアとミドルウェアを含む実行環境を適切に構築しなければなりませんが、これは多くの研究者にとってハードルの高い作業です。NII RDCのデータ解析機能を使えば、一度構築した実行環境をパッケージ化してGakuNin RDMに保存し、共同研究者や学生が同じ実行環境をワンクリックで再構築することができます。
支援者として学びたい
「研究データ管理サービスの設計と実践」では、研究データ管理の支援を行うために必要な知識を学ぶことができます。研究データには、どのように生成され、保存され最終的に再利用されていくのかといったライフサイクルがあります。この講座では、研究データのライフサイクルに沿った形で、サービス設計や研究前の支援、研究中の支援、研究後の支援、そして日常的な支援について学びます。
研究者として学びたい
「研究者のための研究データマネジメント」では、大学や研究機関等に所属する研究者が、研究データ管理の各場面に応じて必要な知識を学ぶことができます。また、教材はテーマ別に分割されており、求める知識を効率的に得られるよう工夫されています。
自機関受講者の学習を促進・管理したい
学認LMSは、学認フェデレーションと連携したログイン情報をもとに、所属機関ごとの受講者の受講状況を機関担当者に閲覧いただくことを実現しています。これにより、機関担当者が行う計画的な受講管理を支援し、受講者の属性に応じた効率的な教材提供、教材評価を行うための基礎データを提供します。
研究データ環境を気軽に整備したい
研究データの管理・活用・公開を実現するには、研究者が自身の研究データ管理計画に沿って適切なソフトウェアやストレージを選択する必要があります。また、その際には所属機関や研究助成機関が提示するデータポリシーに沿う必要があり、研究者に多くの知識と手間、判断を要求することになります。
研究データの利用価値を高めた形で公開したい
研究データの利用価値を高めるためには、FAIRデータ原則などの国際標準を踏まえ、他分野の研究者や市民にも解釈が可能な形にデータを加工し、リッチなメタデータを付与する必要があります。一方で、このようなキュレーションを実施するためには、研究者だけではなく、データの定式化(何らかの標準に沿った形で整理すること)や、メタデータ付与に関する専門の知識を持つ人材(データキュレータ)の協力が不可欠です。
人文学社会科学データを利活用したい
研究者が人文社会科学の研究データを利活用するためには、研究データを公開している機関を調べ、各機関のリポジトリでニーズにあった研究データを検索する必要があります。各機関の研究データを一元的に検索する環境として、人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進事業の委託のもと人文学・社会科学総合データカタログ(JDCat)を開発しております