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Prof. Eisen, co-founder of PLOS, launches US Senate bid

PLOSの共創設者の一人であり、遺伝学等のUCバークレーの教授でもあるMichael B. Eisen氏が、このたび米国上院に立候補することを表明しました。科学者の視点を上院に持ち込みたいという考えです。
カリフォルニア州からの議席は現在埋まっていますが、民主党上院議員であるDianne Feinstein氏(83歳)が引退する可能性があります。

[Inside Higher Ed] (2017.1.30)
PLOS Co-Founder Launches Senate Bid

[Nature] (2017.1.27)
Geneticist launches bid for US Senate

Eisen氏といえば、初のオープンアクセス・ジャーナルPLOSを創設し、gold OAの道筋を作った人として知られますが、熱い人なのでしょうねえ。トランプ大統領の滅茶苦茶を見ていられなくなったようです。ネイチャー誌のインタビューで、科学予算を上げるという意味ではなく、事実に基づいて判断するという科学者の視点を政治に導入するために、自分を犠牲にすることとしたと述べています。米国下院には数名の科学者がいますが、上院には一人もいないため、上院に出馬することを決意したそうです。
自身としては科学者としての職を気に入っており、これまで一度たりとも政治家になろうと思ったことはないそうですが、今回はその必要性を感じた。また、その準備のために周囲の人たちに助言等を求めたところ、多くの人が激励してくれることに驚いたとしています。現在サバティカル中であるため、それを利用して出馬準備をする予定です。

昨年12月バークレーに取材に行ったときにEisen氏にもインタビューを(OA関係で)申し込んだのですが、以下のような、なんとも言えない用意された文章で(笑~)、「今年度はサバティカルなので、用件が何であれ、自分は断る」と断られてしまいました。しかしトランプ大統領は、この断固とした決意を乗り越えさせるだけのものがあったのでしょうねえ。

I am on sabbatical for the 2016/17 academic year, and will be working in the lab full time. I must therefore decline your kind invitation to {review a paper or grant, serve as editor, attend a meeting, give a seminar, serve on a committee, help you move, milk your goat or pretty much anything else that isn't related to working in the lab}.

Michael Eisen, Ph.D.
Investigator, Howard Hughes Medical Institute Professor of Genetics, Genomics and Development Department of Molecular and Cell Biology University of California, Berkeley

船守美穂